第43回 静岡ホビーショー 
第15回モデラーズクラブ合同作品展

   レポート その1 ― 模型的愛の考察 ―                                  西尾貴

 今回、初の静岡行きです。他人の作品を拝見することは大いに参考になるのもので、例会でも刺激は得られるのですが総作品数約5000点(主催者発表)ともなるとさすがに桁違い!人それぞれの愛がそこに溢れていました。

「愛の対象」
何を作りたいか?そこが明確な作品はどこか違います。魂の込め方が違うのです。同じ人が作っても歴然とした違いが生ずるわけです。対象への愛情の有無、強弱は間違い無く観ている人に感じ取られるのです。

「愛のなりたち」
あなたの愛はどうなっている?「熱く大きくあるいは深く想いを凝縮させる」。「ガンガン相手にアピールする」。極論、この2要素で作品が成立するのでは?理想は両者の高次元での融合です。それぞれがそれぞれの方法でその高みを目指すのです。前者は飛行機モデラー、カーモデラーの単品、後者はAFVモデラーの情景作品に強く感じる事が出来ました。

「愛の形成」
熱く大きく深く想いを凝縮させるた作品。愛を一品に結晶させた作品。一見その愛は気づかれない事も。しかし、注意深く眼差しを向けると溢れんばかりの想いが詰まっていました。功夫(クンフー)を積んだ技巧を惜しげもなく注入されています。「気づく人にだけ理解されたらそれで良い」そんな領域にまで踏み込んだ逸品もチラホラ観受けられました。

「愛の発露」
かたやその愛を熱烈にアピールしている作品も。「ヤツはあの娘に惚れている」とコチラが恥ずかしくなるほどに周囲にも丸分かり。その人目をはばからない情熱は傍を通り過ぎただけのはずが思わず目を留めてしまいます。そのラブラブファイヤーぶりは、正直頭が下がります。

「愛の多様性」
自分と同ジャンルの作品は愛し方のベクトル(技術的性向)が同方向という点で、他ジャンルとの比較においては同種と言いきって良いでしょう。その点、自分とは異なるジャンルの作品は自分の存在する世界とは異なる愛のかたちを持っています。ある種未知の世界です。異文化です。これはすごい刺激です。私も「他ジャンルの刺激」に最も鮮烈な衝撃を受けました。例えるなら「文化に接したゼントランディー」の如くです。

「愛のゆくえ」
今回の経験は改めて自分の愛を浮き彫りにするものでした。今まさに何を愛し、どの様に愛しているのか。その再確認は今後の模型製作において「一つの転機」と言えるほどの意味合いを成すのは間違いない!そんな未来への在り様を認識させてくれた二日間でした。

「愛の博覧」
最後に「轍」展示作品の反応を。展示順に挙げていきますと…
海モノは何と言っても足立会員「Uボートの情景」。会場全体を観回しても海(水)の表現でかなり目を引く作品です。「この水はどうやって作ったの?」と、最も具体的に製作法を尋ねられた作品です。続いてAFV。完成度の高さから坂本会長、山根会委員の「AFV情景」が「どれが?」とは言えず満遍なくカメラチェックされていました。会場一の知名度を得た少年モデラー坂本jr準会員の作品は、受賞発表後に一気に集客してくれました。そして2台出品の「クルマ」。柏木会員作「ポルシェ」と竹谷会員作「コブラ」です。うす汚されたAFVに囲まれたピカピカキレイな2台はミョーに目立っていました。ここで大物。永見会員の「装甲列車」の群れ&ジャンボサイズ「綾波」。年齢不問で目を引いた様です。お子様は指差し確認!大評判です。会場でも珍しい宇宙船群。作られたモノがどれも一般知名度が「?」。永見会員の「コルトバ」、山根会員の「ブリタニア」、そして愚作の「大戦艦」、いずれもネタが分かった方はそれ相応の年代です。ついで轍HP禁断のガンダム。その完成度で山根会員の「THE‐O&GM」の情景に好反応。同じ完成度なのに人気はジオが圧勝!やはりジムはやられメカなのでしょうか?私の出品では「サク」に軍配が上がったようです。額の「ジ」印が大うけです。もしかしたらVF-1 RIDERSに次ぐ出品数だったかも?のマクロス。私のVF-0S、VF(俺的模型)最新作だけあって他の愚作VF-1を押さえたようです。また、目附会員のVF-1&ミリア・コミリア親子、展示位置が他フィギュア群に接していた事もあり特にコミリアにチェック有り!こうなるとマックスも欲しくなります。各種ゼントラーディー艦は誰もが当然の如く正式名称「?」のようで。最後にフィギュア。やはりキャラクターの知名度が高く一般の方々の食いつきが違います。まずは福嶋会員の「しーぽん」。作品カードに書いた事も影響しているのでしょう。皆様「しーぽん」と視線を合わせようと努力奮闘。が、大人にはツライようで。そして目附会員の女神様飛行隊。ライフワークと宣言されるほど力のこもった作品群です。フィギュアと機体のシンクロは独特の世界を構築。その展示法と合わさり1ジャンルを為していました。最後に堀内副会長の「大道寺知世&木之本 桜」。完成度、認知度あいまって一般女性の人気を集めておりました。さすが他ブースから指南を求められる腕前!でございました。